練習日誌(1月7日)
明けましておめでとうございます。Tpの阿部です。旧年中は様々なことがありましたが、それはさておき本年もよろしくお願いします。
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2018年最初の練習は、今年度はじめての指揮者練習&定期演奏会の会場である青年文化センターでのホール練習でした。
「日立システムズホール仙台」こと、青年文化センター。1990年竣工、設計は山下設計。演奏会に特化したコンサートホールと演劇に特化したシアターホールを持つ、森林公園に面した公共ホール。
定期演奏会の会場となるコンサートホール。
指揮者は佐々木新平先生です。オケセンは今年で3回めの共演となります。長身なので最後列からも指揮がとにかく見やすい!
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日時:2018年1月7日(日)10時〜16時
会場:日立システムズホール宮城(旧:青年文化センター)大ホール
指揮:佐々木新平先生(Vn独奏:ユキオンこと西村由紀夫)
●カリンニコフ・交響曲第1番
・指揮者曰く「キャッチーだが細かく見ていくと「えげつない」曲で、作曲者が若い頃の作品のためオーケストレーションでサポートすべき部分が多い」曲。というのもカリンニコフは早逝しており(享年34才!)、この交響曲の初演にも立ち会えずプレイヤーフレンドリーに修正する前に亡くなったため、残された楽譜をもとに奏者が「頑張る」しかない、そんな曲。
・1楽章:練習番号Fが典型だが、同じフレーズやアーティキュレーションが様々に変奏されていく曲なので、変奏される主題のそれぞれのニュアンスを意識することが重要。例えば練習番号Oのようなフーガは固い音をイメージするなど。練習番号Fの1カッコ、Nのあと、およびTは「メガネマーク」。
・2楽章:BBの手前「メガネマーク」。
・3楽章:各フレーズに細かく抑揚をつけることが大事。Moderao assai は清貧なニュアンスの「乞食」の音楽をイメージする。ラストのfffは華やかに。4楽章にはアタッカはしない。
・4楽章:テンポは「覚悟していたほど」ではない印象。速すぎるとキビしい箇所(練習番号Rの木管など)が出てくるため、健全なテンポで進める。ただし練習番号Zは速い。コーダ感をつくるためだが、むしろこれをやるためにそこまでのテンポは抑え気味で、ということかもしれない。構成は循環形式(ex.ドヴォルザーク「新世界」)をとるため、各楽章のフレーズが各所で再現される。ただしテンポは4楽章独自で組立てていくため注意。どんなに音が細かくキビしくても「フレーズを弾ききる、フレーズを吹ききる」ことを意識して臨むこと。練習番号Iは「メガネマーク」。
●チャイコフスキー・スラヴ行進曲
・一種の「葬送行進曲」であり、冒頭の低弦は棺を担いで歩く際のすり足の感じ、その後の木管楽器の主題はむせび泣く感じをイメージする。Allegro risoluto 以降は結構テンポ早め。カッコの前4小節はクレッシェンドでフィナーレ。
●ブルッフ・スコットランド幻想曲全楽章
・1楽章はEs Durの包み込むような温かさを表現したい。ハーモニーが変わるような箇所のパートは、ppであっても少し主張するとよい。
Vn独奏はゆきおくんが代奏してくれました。涼しい顔で全楽章を弾いてしまうブラボーな漢、それがユキオン。
本番のホールの響きは掴めましたでしょうか?次回は1月14日(日)@太白区展示ホールで全曲を練習する強化練習です。
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練習後は市内某所に移動し、新年会兼指揮者を囲む会がありました。
気がつけば本番まで一ヶ月(!)です。2月10日(土)の定期演奏会にむけて頑張りましょう!
文:Tp阿部